
Passive design
2.パッシブデザイン・パッシブ冷暖®


夏は庇や外付けスクリーンなどで日射を遮り、涼しさを保ちます。
夕方~夜間、朝の涼しい風を取り入れて、熱を逃がし涼しさを留めます。
冬は太陽の日射熱を取り入れて、暖房として利用します。
断熱材や床板など蓄熱材により、より長く暖気を室内に留めることが出来ます。
通年で太陽の光により照明器具の利用を抑えて室内を明るくします。
パッシブデザインだけではなく 、高い断熱性があることで、冬は室内に入った太陽熱を留まらせ、夏は太陽熱を室内へ侵入させない効果があります。断熱性+パッシブデザイン+太陽光発電・太陽熱温水器を組み合わせることで、「夏涼しく・冬暖かく・光熱費の安い快適は住まい」が実現できます。
高い断熱性とパッシブデザイン
パッシブデザインとは自然や環境の持っているエネルギーを上手に利用するデザインのことです。

の考え方

Passive冷暖®は、パッシブデザインの設計手法を取り入れた建物に導入することを前提とした冷暖房システムです。
パッシブデザインを考慮していない建物では、夏は外気温に連られて室温が上がり、反対に冬は室温が下がるため空調機器で強引に快適な範囲に誘導しているため、冷暖房の負荷は大きくなり、エネルギーの消費量が増え、光熱費も嵩んでしまいます。
一方パッシブデザインを採用した建物は、建物の断熱(保温)性能を高め、周辺の自然エネルギーを利用できれば、小さなエネルギーの空調機器で快適な暖涼感を得られます。
そうした最小で最適な冷暖房システムとして考えられたのがPassive冷暖®です。
夏は
床下で冷やした冷たい空気をファンで持ち上げ、室内にゆっくり下ろす。

夏は床下空間をある程度冷やしながら、冷たい熱を壁の上部に届ける工夫によって「冷たい空気は下に降りる」という原理を活用します。
冷気は自力で室内へ昇らないので、床下に漂った冷気をファンで持ち上げ室内にゆっくりと吹き下ろすことにより室内全体が涼しくなります。
この結果、ほとんど気流を感じることなく、極めて高い快適性が得られることになります。まさに“やわらかな冷房”で涼感が得られます。
冬は
床下を温め、暖かい空気の上昇気流で下から上へ家中をじんわり温める。

冬はヒートポンプ式エアコンで「床下空間」を暖めることで、足元からじんわり暖かくなり高い快適性が得られるところが大きな特長です。
壁にエアコンを設置した場合、吹き出した暖気は上昇気流による天井付近に漂い足元は冷気が漂います。エアコンの気流を床下に送ることで床下が温まり、床暖房と同じ輻射熱を利用して足元を温め、また温まった空気は上昇気流で天井付近に漂うことで足も頭も温かい室内環境が実現します。
他の床下エアコンとの違い
近年、床下にエアコンを設置する地域工務店や設計事務所が増えてきています。そのほとんどの導入事例は経験則だけに頼り切ったもので、効果が今ひとつであったり、過剰な断熱性能ありきで効果が補完されているものです。住宅は規模も形状も一棟一棟異なるため、経験だけでは気流と熱の移動を読み切れません。計画・シミュレーション(予測)・検証・実施を繰り返し、データを蓄積して開発に活かすことで初めて理想な温熱環境をつくり出せるのです。
